『生きること、死ぬことを実感することと、信仰心』
たくさんの死と病を看てきた、先生の医師のこころ
と、信仰心。人間を臓器の塊でなく、生きて死ぬ人間と
して看る先生の考えに共鳴します。
本書は、以前、日本基督教団出版の『こころの友』月刊誌に
寄稿されていたエッセイを中心にしたものになっています。
キリスト信者で、牧師の息子でもある先生が、末期患者、
ホスピス、ターミナルケアの観点から、さまざまな苦しむ
人間と、それを看取る家族、夫、息子、親などからの手紙
や告白を受けてきたことと、先人たちの言葉や生きる、死ぬ、
知恵を交錯させながら、人間の存在とは何か?神との交流、
信仰心とは何か?を考えさせられる一冊です。
「人間は親の死をもって始めて死を実感することができる」など
先達や患者さんの手紙、先生のお言葉など、文章がいちいち心に
しみます。