『過去に学ぶ』本書は、食品関連の開発現場で働き今は技術士として活躍する11人が、過去を振り返って、自分が携わった仕事のポイントを述べたものである。食品の開発といっても非常に幅広いが、11人の著者らの専門領域も幅広く、内容的に広がりがある。経験に基づくだけに記述がリアルであり、説得力がある。述べられている技術自体は今となっては決して新しいものではないが、そこから得られる教訓や心得などは、これからの開発現場にとって大いに意味のあるものだと思う。