『それぞれに光(尊厳)あることに気づく幸せ』
悪世とか乱世とか言われる現代、その根源にある人間の虚仮性(嘘)、慢(おごり)というものを見つめ直そうという。それが人間を自然を破壊してしまうという。『歎異抄』全十八条は、時代を超えて、このことを警告していると強い口調で著者は言い切っている。
広く、豊かに生きる「本願他力」の道の大切さを強調する。本文300ページ、『歎異抄』の本文を懇切丁寧に解読、詳しく説明してくれている。本書から「共に生きるすばらしさ」「開かれた人生を生きる幸せ」を感じずにはいられない。
存在するもの「それぞれに光(尊厳)がある」と気づくことは、なんとすばらしいことでしょう。