『'80年代の雰囲気が濃厚なポップ寄りの一枚。』ミルトンにとって中期にあたる'85年作。キツいドラムやフワーンとしたシンセの音色に塗り固められたスクエアなリズムを感じさせるサウンドはいかにも'80年代。
6曲目の「Raca(ハーサ)」は『Milton』(1976)の再演だが、本作ではカチッとしたサウンドに押し込められ、宙を軽やかに舞うようないつものミルトン節が思うように披露できず、ちょっと窮屈そうな印象を受ける。ポップな楽曲が多いのが、このアルバムの唯一の救いである。